Blue-and-white Flycatcher
(Cyanoptila cyanomelana)
初夏の沢沿いの林道を登ると頭の上から軽やかな声でさえずる。新緑に映える鮮やかな青と白の鳥。まさに三重の山間の初夏を代表する鳥と言えよう。
まだ、新芽が動き始めたばかりの細い枝から飛び立ち、空中で昆虫を捕食し、元の枝に戻る。翼は長いが、足はごく短く、弱々しい。
野外では分かりにくいが、くちばしは幅が広く、大きく口を開けることができる。空中で飛び回る虫を捕まえるのに都合よいのであろう。樹上や地上で動きに鈍い虫を拾い上げる細いピンセットのようなくちばしではない。捕食に足は全く使わない。
メスは鈍いオリーブグリーン。キビタキのメスとよく似て、野外では識別が難しいが、大きさはあきらかにキビタキのメスより大きい。沢沿いの崖のくぼみに苔を敷いて卵を生む。秋には南へ渡る。