2016年12月8日会員からの情報によると松阪市中の川河口右岸付近海岸にスズガモらしいカモの死体が10羽ほど打ち寄せられており、カラスやセグロカモメが集まって食べているとのこと。また、会員の知人からの情報では7日に、同じ海岸で3羽の死体を見ているとのこと。この情報は8日夜 三重県農林水産部みどり共生課に通報され、松阪森林林業部へも9日朝連絡された。

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平井は9日朝、現地を調査した。河口右岸に直結した自然砂浜海岸は、一見正常であったが、カラスが集まっている所があり、カラスにほとんど食べられた死体を合計3見つけた。翼の色からスズガモと推定される。2羽は波打ち際で、1羽は堤防付近の草の中であった。発見された死体はほとんど食べ尽くされていることから、他の死体は食べつくされ、散乱したのか、他の場所へ持ち去られたのであろう。つぶさに調査すれば、骨や翼の断片が見つかる可能性があったが、そこまではしていない。中の川河口からやや離れた石積み護岸の部分では見つけることができなかった。また、中の川左岸、金剛川河口までの海岸でも死体を発見することはできなかった。9日以降は中の川河口内に1羽の死体があるとの情報があるが、それ以外の情報は寄せられていない。なお、みどり共生課からはその後の調査結果などについての情報はなかった。

この冬、日本各地で鳥インフルエンザの情報がある。近県では名古屋東山動物園でコクチョウが死亡し、鳥インフルだったと報道されている。韓国ではこの冬多くの鳥インフル発生がある。これらはH5N6型であり、ヨーロッパで問題となっているH5N8とはタイプが異なる。今回の三重県でのカモの大量死も鳥インフルである可能性が示唆される。

その後、12月14日になり、明和町でオオタカが簡易検査で鳥インフルに感染しているとの発表があった。スズガモなど県内のカモ類に鳥インフルが蔓延しており、それをオオタカが食べて、感染した可能性は否定できない。今後も県内で同様な事態が起きる可能性は高い。鳥インフルはごく稀ではあるが、人に感染する可能性がある。野外活動では鳥の糞などに接しないよう注意されたい。
また、鳥の死体を発見した場合は手を触れず、県みどり共生課へ通報されたい。

(平井正志)

参考

「バードウォッチングに出かける際の鳥インフルエンザへの配慮のお願い」
ひなこのお散歩日記(野鳥の会の公式ブログ)へのリンク

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