Mountain Hawk-eagle
(Spizaetus nipalensis)
クマタカは大型の猛禽で山地に棲み、ウサギ、ヤマドリ、ヘビなどを捕食する。イヌワシと異なり、南方系の鳥で、インド、ネパール、インドシナ半島、台湾にも生息する。各地の山地に生息し、広いなわばりをもち、繁殖する。繁殖は通常2年に1回であり、幼鳥は1年以上親鳥と共に繁殖地周辺で行動する。イヌワシと異なり、林内で狩りをすることができる。急斜面の大木に営巣することが多い。
三重県での生息と保護上の問題
県下では鈴鹿山脈、養老山系 青山高原 伊賀周辺 白猪山周辺、度会山地、高見山、迷岳山系など広く山地の森林に生息し、繁殖する。長寿な鳥で、20年は生きるであろうとされている。
風力発電の計画ではアセスメントの調査でしばしばクマタカの営巣が発見される。また、リゾート開発や道路建設でも問題になることがある。風車は尾根に立てられ、尾根は縄張りの境界であり、ディスプレイなど重要な場所である。直接風車に衝突しないまでも、繁殖の妨害になることが推測される。通常でも繁殖率は低いため、風力発電の影響を立証するのは極めて困難である。