Black-winged Stilt
(Himantopus himantopus)
セイタカシギはユーラシア、アフリカ、大洋州、南北アメリカの温帯、及び熱帯地方に生息する。渡りをする個体群も多いが、日本では周年生息し、環境省のシギ・チドリモニタリング調査の最大数の合計から推定すると全国で140羽から400羽程度が生息するであろう。
三重県における繁殖と生息
三重県では通常は数羽から20羽程度の単一のあるいは複数の家族群で過ごす。他のシギ・チドリ類と異なり、大きな群が観察されたことはない。松阪市曽原大池で、2014年8月から9月にかけて38羽が数えられたのが、三重県のこれまでの最大数である。
国内での繁殖は1975年に愛知県で繁殖が確認されて以降、伊勢湾、東京湾等で繁殖例がいくつかある。2008年、2009年に四日市市の埋め立て地で記録された。また、2012年には松阪市曽原大池で繁殖に成功した。その後も幾度か産卵し、繁殖を試みているが、捕食などにより成功していない。松阪市の繁殖地は太陽光パネルのため、湿地そのものが消滅し、繁殖できなくなった。それ以降、飛来数が大幅に減っている。