概要
雲出川、三渡川、阪内川河口に広がる干潟と堤防内の水田、水路など。シギ・チドリが多数飛来する。貴重な種の記録も多い。堤防内(陸側)の水路、池には淡水性のシギが採餌する。セイタカシギも飛来し、繁殖した実績もある。堤防内の葦原は太陽光発電のため、大半が埋め立てられ、鳥類生息の環境としては悪化した。干潟内では漁師による青のり養殖が盛んであり、アサリ採取もされている。住民や観光客による潮干狩りもさかんである。
【見られる鳥】
(シギ・チドリ)ミヤコドリ、セイタカシギ、シロチドリ、ケリ、ハマシギ、ミユビシギ、トウネン、ソリハシシギ、キアシシギ、コアオアシシギ、アカアシシギ、ツルシギ、アオアシシギ、チュウシャクシギ、ダイシャクシギ、ホウロクシギ、オオソリハシシギ、オオハシシギ、タシギ
(カモ類)マガモ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、オカヨシガモ、ヨシガモ、スズガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、コクガン
(その他)チュウヒ、ミサゴ、コアジサシ、チョウゲンボウ、ズグロカモメ
その他稀で、貴重な種については随時、会報「しろちどり」上で野鳥記録として公表している。
所在地
松阪市三雲町五主、曽原新田
【アクセス】
(雲出川右岸先端)自家用車 ≫ 国道23号の小野江の交差点を海側へ折れ、雲出川右岸先端の堤防へ出る。あるいは国道23号の雲出大橋北の交差点を海側へ折れ、香良洲町へ入ったところで右折し、香良洲大橋を渡り、雲出川右岸堤防上を進み、右岸先端へ出る。(ただし、2015年3月現在堤防は工事中で侵入できないため、堤防内の水田の中の舗装道路を進んで先端へ達する)堤防先端部は狭い。2,3台は駐車することができるが、できれば堤防下で駐車スペースを探す。トイレはない。
(曽原大池かど)自家用車 ≫ 国道23号中道交差点を海側へ折れ、直進し、堤防へ出る。堤防上を左折し、道なりに進み大池かどへ出る。曽原大池はボラ池とも呼ばれている。堤防上は狭いが駐車スペースはある。トイレはない。曽原大池の南半分は現在ソーラーパネルが設置され、野鳥は残念ながらいなくなった。ただし、ポンプ場より北の池には水面が残されている。
探鳥地紹介者より
干潮時には広い干潟が出現し、鳥が分散するので、観察には適していない。満潮時、あるいは満潮に向かう時間帯が最も良い。春の大潮には潮干狩り客が多いので避けるべきである。
雲出川河口には砂州があり、降りることができるが、鳥類の繁殖地なので、研究や保護の目的以外では立ち入るべきでない。
堤防内の水田でも淡水性のシギ・チドリが見られるが、農作業のじゃまになる駐車や、畦への立ち入りは厳禁。
フィールドは地元の方々にとって大切な生活の場です。野鳥に対しての配慮はもちろんですが、狭い道に車を止めない、地元の方には挨拶をする、ゴミは捨てない(問題外)、樹木や草本を傷つけない、などのマナーを守って気持ちよく観察しましょう。また、観察や撮影のために野鳥に餌を与えたり、野鳥の声のCDなど音源を流して呼び寄せることは生態系の攪乱、繁殖の妨げとなりますので、慎みましょう。