Spoon-billed Sandpiper
( Calidris pygmaea )
くちばしの先端がヘラ状になっている小型のシギ。嘴の形状が確認できれば見間違う種はない。ユーラシア大陸東端のチュコト半島で繁殖し、中国南部、インドシナ半島沿岸で越冬する。越冬地の現状は明らかではない。近年極端に生息数が減っており、世界自然保護連合(IUCN)では全世界での生息数をわずかに240羽から456羽と推定しており、絶滅はもはや避けられないであろう。
日本での観察例も少なく、特に近年はごく少ない。三重県では古く1969年9月22日に 町屋海岸で倉田 篤氏によって観察されている。それ以降、当会で確認できる記録は以下の通りである。
2004年8月27日:田中川河口干潟、
2007年9月9日:町屋海岸、
2008年9月14日:雲出川河口、
2010年9月4日:町屋海岸、
2014年9月7日:雲出川河口であり、それぞれ幼鳥1羽が記録されている。
残念ながら、2014年以降は見つかっていない。また、春の渡りについては、確認できる記録がない。