Japanese Green Woodpecker
(Picus awokera)
春に山でピョー、ピョーという鳴き声を聞く。アオゲラの声である。鳩ほどの大きさのキツツキ。アカゲラよりも大きい。体は極めて頑丈である。背面は光沢のある黄緑色。下面は白く、黒い横斑はある。オスは頭上が赤く、メスは頭の後ろがちょっぴりと赤い。オスの腰は繁殖期にオレンジ色を帯びる。
常緑樹の林を好み、生きている木に巣穴を掘る。県内では低山でも市街地近くの森でも周年よく見られる。木の幹にいる昆虫の幼虫を食べる他、地上でアリを捕食する。渡りは知られておらず、県内でもあまり、移動はしないようである。冬には木の実を食べるし、他のキツツキと違い、普通の鳥と同じ様に枝に直角に止まることもある。人影を見ると幹の後ろに隠れるので、見つけるのが難しい。
北海道を除く日本各地に生息する。北海道とユーラシア大陸には近縁種のヤマゲラが生息し、世界的にはこのヤマゲラの方がはるかに分布も広く、よく知られている。姿は良く似るが、声は全く違う。狭い津軽海峡を隔てて両種が棲み分けているのはおもしろい。