概要
安濃川と志登茂川が隣接して海に注いでいる。砂州があり、干潮時には干潟が表れる。カモメ類、シギチドリ、カモ類が多い。
とりわけミヤコドリは冬季ほぼ確実にみられ、中には越夏する個体もある。コクガンが越冬する時もある。ホオジロガモ、ウミアイサが河口近くまで来て、採餌することもあり、じっくり見られる。
【お勧めの季節など】
冬のミヤコドリ・コクガン・ホオジロガモ、ウミアイサなど。干潮の時は遠くいる場合が多い。満潮近くがお勧め。
【見られる鳥】
ミヤコドリは満潮時に砂州に並んでいる。
マガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、スズガモなど、カモ類が観察できる。
ホオジロガモ、ウミアイサ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリなどは通常沖合遠くに浮かんでいるが、河口付近まで来て採餌することもある。
冬のカモメ観察も面白い。ハマシギ、ミユビシギの他、渡りの時期にはチュウシャクシギ、キアシシギなども見られる。
その他、カワウ、サギ類なども観察できる。ミサゴが飛来する時もある。春秋にはユリカモメ、セグロカモメの大群が羽を休める。
所在地
津市島崎町高洲町
【アクセス】
安濃川河口右岸先端付近の堤防から観察するのがベスト。
自家用車 ≫ 津市内を南北に国道23号が走り、それと並行に走る県道114号線(通称バイパス)がある。県道114号からパチンコ屋(パーラーサンプラザ)のある交差点で海側へ折れる。堤防へ突き当たる直前で左折し、津市中央浄化センターの東側(海側)にある駐車場に入る。
小さな公園になっており、そこから堤防へ登ることができる。浄化センターからは駐車場に入ることができないので、浄化センター内には入らないよう注意する。
公共交通機関 ≫ 津駅から徒歩でも河口へ行くことができる。約2km程度である。
【駐車場・施設など】
河口右岸の公園にトイレがあり、10台ほどの駐車スペースがある。
概要
江戸時代に建設された南北2つのため池である。冬季のカモ類が種類・数とも多い、ミコアイサはほぼ毎年飛来するようになった。しかし、近くでは観察できない。オオバン、カイツブリも多い。オオタカなど猛禽類も飛来する。周囲の林ではカラ類、ベニマシコ、カワラヒワなども見られる。
【見られる鳥】
マガモ、カルガモ、コガモ、ハシビロガモ、オカヨシガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、ミコアイサ、オオバン、カイツブリ、カワウ、ダイサギ、アオサギ、カシラダカ、ホオジロ、ベニマシコ、シジュウカラ、エナガ
所在地
津市芸濃町椋本
【アクセス】
自家用車 ≫ 県道津関線(10号)から椋本の町内(県道669号)へ入り、椋本町内の西端から南池の南縁を回り、南池西側の細い道へ出る。西側の細い道を北へ進めば駐車スペースに達する。
東側の堤防上からも観察できるが、上記の西側から観察するのが最適である。
【駐車場・施設など】
西側の細い道を入ると南北の池の境に10台ほど駐車できる。西側の細い道はさらに北へ伸びているが、道の両側から草木が繁茂しており、車での通行は避けた方がよい。
近くにトイレはない。津関線のコンビニを借りるか、津市芸濃総合文化センターを利用する。東側の堤防付近に駐車スペースはない。
【探鳥地紹介者のコメント】
冬季は風が強いので防寒を十分にすること。
概要
自然砂浜海岸である。わずかながらハマエンドウ、ハマダイコン、ハマボウフウ等の海浜植生がある。春秋のカモメ類の飛来、ミユビシギ、ハマシギなどシギ・チドリも飛来する。ミユビシギは200羽以上の群がみられる場合もある。シロチドリは少数が砂浜で繁殖する。
白塚漁港北側の通称白塚海岸でもシギ・チドリは少数ながら観察できるが、現在は工事中で入りづらい。また、そのさらに北側の豊津浦も中の川河口まで自然砂浜海岸があり、少数ながら、ミユビシギ、ハマシギ等が見られ、シロチドリが繁殖する。
冬期、沖合にはウミアイサ、スズガモ、ホオジロガモなどが見られる場合がある。
【見られる鳥】
ミユビシギ、ハマシギ、シロチドリ、キョウジョシギ、キアシシギ、ユリカモメ、セグロカモメ、ヒバリ、ハシボソガラス、ウミアイサ、スズガモ、ホオジロガモ
所在地
津市 白塚町
【アクセス】
自家用車 ≫ 国道23号より、「白塚漁港入口」交差点を海側(東側)へ折れ、堤防に突き当たって右折し、堤防上を南へ進み、赤い鳥居のある弁財天の手前で海側へ折れる。
あるいは白塚漁港の南端付近から直接砂浜へ出ることができる。堤防上の道は細いので注意が必要。
【駐車場・施設など】
弁財天の海側には駐車スペースが数台分 白塚漁港付近にも空地がある。
トイレはない。
概要
雲出川、三渡川、阪内川河口に広がる干潟と堤防内の水田、水路など。シギ・チドリが多数飛来する。貴重な種の記録も多い。堤防内(陸側)の水路、池には淡水性のシギが採餌する。セイタカシギも飛来し、繁殖した実績もある。堤防内の葦原は太陽光発電のため、大半が埋め立てられ、鳥類生息の環境としては悪化した。干潟内では漁師による青のり養殖が盛んであり、アサリ採取もされている。住民や観光客による潮干狩りもさかんである。
【見られる鳥】
(シギ・チドリ)ミヤコドリ、セイタカシギ、シロチドリ、ケリ、ハマシギ、ミユビシギ、トウネン、ソリハシシギ、キアシシギ、コアオアシシギ、アカアシシギ、ツルシギ、アオアシシギ、チュウシャクシギ、ダイシャクシギ、ホウロクシギ、オオソリハシシギ、オオハシシギ、タシギ
(カモ類)マガモ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、オカヨシガモ、ヨシガモ、スズガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、コクガン
(その他)チュウヒ、ミサゴ、コアジサシ、チョウゲンボウ、ズグロカモメ
その他稀で、貴重な種については随時、会報「しろちどり」上で野鳥記録として公表している。
所在地
松阪市三雲町五主、曽原新田
【アクセス】
(雲出川右岸先端)自家用車 ≫ 国道23号の小野江の交差点を海側へ折れ、雲出川右岸先端の堤防へ出る。あるいは国道23号の雲出大橋北の交差点を海側へ折れ、香良洲町へ入ったところで右折し、香良洲大橋を渡り、雲出川右岸堤防上を進み、右岸先端へ出る。(ただし、2015年3月現在堤防は工事中で侵入できないため、堤防内の水田の中の舗装道路を進んで先端へ達する)堤防先端部は狭い。2,3台は駐車することができるが、できれば堤防下で駐車スペースを探す。トイレはない。
(曽原大池かど)自家用車 ≫ 国道23号中道交差点を海側へ折れ、直進し、堤防へ出る。堤防上を左折し、道なりに進み大池かどへ出る。曽原大池はボラ池とも呼ばれている。堤防上は狭いが駐車スペースはある。トイレはない。曽原大池の南半分は現在ソーラーパネルが設置され、野鳥は残念ながらいなくなった。ただし、ポンプ場より北の池には水面が残されている。
探鳥地紹介者より
干潮時には広い干潟が出現し、鳥が分散するので、観察には適していない。満潮時、あるいは満潮に向かう時間帯が最も良い。春の大潮には潮干狩り客が多いので避けるべきである。
雲出川河口には砂州があり、降りることができるが、鳥類の繁殖地なので、研究や保護の目的以外では立ち入るべきでない。
堤防内の水田でも淡水性のシギ・チドリが見られるが、農作業のじゃまになる駐車や、畦への立ち入りは厳禁。